豊高校長室だより

2021/10/02 豊岡高校創立百周年記念式典 校長式辞

 日ごとに秋も深まり、色彩あふれる街の美しさに心弾む季節となりました。

 この佳き日に、埼玉県知事・大野元裕様、埼玉県教育委員会教育長・髙田直芳様、埼玉県議会議員・齊藤正明様、入間市長・杉島理一郎様、埼玉県高等学校校長協会会長・坂上節様をはじめ各界のご来賓、同窓生、PTA後援会関係各位のご臨席を仰ぎ、ここに埼玉県立豊岡高等学校創立百周年記念式典を挙行できますことは、この上ない喜びであります。百周年に当たる昨年10月、大勢のご来賓をお招きし盛大に祝おうと計画しておりましたが、新型コロナ対応が求められるなか、最小限に縮小させていただきました。本日を迎えるにあたり、教職員を代表し心より御礼申し上げます。

 茶業や養蚕業が盛んなこの地に農業を学ぶ学校をと、大正9年、豊岡農業学校が創立されました。現在に続く基幹産業・狭山茶が豊岡高校百年の礎(いしずえ)となっており、産業の将来を見据えた当時の人々の慧眼(けいがん)に敬服するばかりです。

 戦後、昭和23年の学制改革により、埼玉県立豊岡実業高等学校となり、昭和39年には定時制課程を併置、平成23年閉課程となるまでの47年間に1307名の卒業生が出ています。平成に入り、旧入間高校のDNAも加わった形で「大学進学重視型単位制高校」として生まれ変わりました。会場のみなさまから見て右側が旧入間高校の校旗です。豊富な選択科目や進学講習と「豊高ゼミ」、専任のカウンセラーによる相談体制など、早い時期から生徒の多様な可能性を担保する教育活動を展開しています。部活動、生徒会活動も精彩を放ち、豊岡高校の魅力を際立たせています。

 卒業生は2万5千名を超え、地域を担う優秀な人材を輩出しています。このあとご講演いただく小林 駿介博士は液晶ディスプレイを実用化に結び付けた業績により日本学士院賞を受けておられます。地元の入間市、狭山市では同じ時期に木下・仲川両市長が市政の発展に貢献しておられます。先日の東京オリンピック2020で佐藤拳太郎選手が陸上1600mリレー代表選手として活躍したことも記憶に新しいところです。

 現在、図書館には政治学者としても知られた南原 繁(1889~1974)の揮毫(きごう)による書「創造」が飾ってあります。教育基本法や戦後の学校制度づくりに深くかかわり、戦後初の東京大学総長としても知られた人です。私は、力強くもしなやかな筆づかい、「創造」の文字に込められた豊高生への期待を感じます。在校生のみなさんも、高い目標を掲げ、自らに厳しさを課し、今までにない新しいものを作り出す気概をもってください。

 本校の長い歴史と伝統は、愛情を持ってご指導いただいた先生方とそれに応えた生徒たちの精進の積み重ねによって築かれたものです。これらを継承し実践していくことが本校の更なる発展につながるものであり、大きな節目に立ち会った私たちの努めでもあります。

 結びに、創立百周年記念事業をはじめこれまで本校の教育活動にご支援とご協力をいただきました県教育委員会、入間市当局、PTA、同窓会ならびに地域の皆様方に対し衷心より御礼申し上げますとともに、ご列席の皆様におかれましては今後なお一層のご指導とご支援を賜りますようお願い申し上げ式辞といたします。 

 令和3年10月2日

                    埼玉県立豊岡高等学校長 内田 正俊