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2020年4月の記事一覧

令和2年度入学式の式辞を紹介します

 桜に続き、芽吹き始めた若葉の緑を目にすると、春本番を迎えた喜びを感じます。いつもなら心躍るはずの季節ですが、新型コロナウイルスは私たちの健康と暮らし、心にまで暗い影を落としています。

 新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、皆さんにとって思い出となるはずの中学生最後の学校生活が異例の形に終わってしまいました。そして今日、希望に満ちて本校の門をくぐって来てもらった皆さんを、保護者のご列席もない簡素な入学式で迎えなければならないことを、大変心苦しく思います。このような状況ではありますが、今日、ここに埼玉県立豊岡高等学校第75回入学式を挙行できますことを、保護者の方々ともども、私たち教職員一同大きな喜びとしています。

 ただ今、入学を許可いたしました、322名の新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。令和になって最初の入学生として、また、豊岡高校創立百周年という節目の年の入学生として、皆さんを心から歓迎いたします。

 皆さんは晴れて豊岡高校第75期生となりました。進学重視型単位制高校に生まれ変わってから8期生に当たります。今日から特色ある単位制のカリキュラムのもと、豊岡高校生として3年間の高校生活が始まります。3年後にはそれぞれの進路に分かれて社会に出ていくわけですが、高校3年間をどのように過ごすかが、卒業後の人生に大きく影響していきます。高校生活のスタートを切る皆さんには、よりよい人生の道へ進んでいけるよう、次の3つのことを心掛けてもらいたいと思います。

 第一に、高い入試倍率を突破して、百年の歴史と伝統ある豊岡高校の生徒になったという自信と誇りそして責任を持って、何事にも主体的で積極的な姿勢で毎日を送ってもらいたいということです。

 豊岡高校には皆さんの学力向上と進路実現に向けた手厚いサポートシステムがあります。魅力的な部活動や学校行事など、皆さんが輝く場が用意されています。ですが、受け身の姿勢でいては、成長は望めません。高校生には自ら考え判断し、責任を持って行動することが求められます。何事にも前向きな姿勢でいることが大切です。

 第二に、将来の夢や目標をしっかり持って、自己実現に向けて努力をし続けてもらいたいということです。

 夢や志、信念というものは頑張り続ける原動力になります。インドのかつての指導者ガンジーは、「あなたの夢は何か、あなたが目的とするものは何か、それさえしっかり持っているならば、必ずや道は開かれるだろう」と言っています。また、郷土の偉人渋沢栄一は「幸福を求める者は『夢』がなければならない」と言っています。辛いこと困難なことがあっても夢や志があなたを後押ししてくれます。決して諦めることなく、自分を信じて前に向かって進み続けてください。

 第三に、確かな学力を備えた心豊かな人間になろうと常に意識して生活してもらいたいということです。

 社会のグローバル化やAIの発達、少子高齢化、世界的な気候変動、巨大地震、そして、現在拡大を続ける新型コロナウイルスの脅威と、未来は平坦ではありません。そのような社会を生きる皆さんには、物事を創造したり判断したりする上で確かな学力が欠かせません。また、人間社会がうまくやっていく上で人間性は最も重要です。思いやりや感謝の気持ち、あいさつにコミュニケーション力。人権感覚に倫理観。主権者、消費者としての意識。皆さんが高校3年生になる年は成年年齢が18歳に引き下げられます。人間としての厚みを増すことが皆さんの人生を豊かにしてくれるのです。

 二度とない高校時代。皆さんには無限の可能性があります。思う存分、勉学や部活動などに取り組んでください。皆さんが持つ潜在的な能力が3年間で大きく伸長し、人間的にも大きく成長して、それぞれの夢の実現に近づいてもらうことを願って、式辞といたします。

  令和2年4月8日

                            埼玉県立豊岡校等学校長 町田 邦弘 

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